健診で異常を指摘 心電図異常編
健診で心電図異常を指摘されることはよくあることです。中には医療機関の受診を勧める場合がありますが、この場合は素直に受診することをお勧めします。しかし、受診はしなくてよいが異常が見つかり、レポートに異常内容がかかれていることがあります。その内容はたいてい一般の方にはわからない専門用語です。しかし何か異常があるのではと不安になる方は多いことでしょう。その時にChatで尋ねてみることをお勧めします。例を挙げてみましょう。
質問1. 健診の心電図で「右脚ブロック」を指摘されました。
Chatの回答:
1. 心臓の電気の流れと右脚ブロック
心臓は、洞結節から発生した電気信号が房室結節 → ヒス束 → 右脚と左脚を通って心室へ伝わり、収縮します。
「右脚ブロック」は、この右脚で信号の伝わりが遅れるか途絶えている状態です。
その結果、右心室の収縮が左心室より少し遅れ、心電図に特有のパターン(QRS幅の延長、V1・V2でのrSR’波形など)が出ます。
2. 原因
- まったく病気がない人でも見られる場合(健診で偶然発見される)
- 心臓の構造的な病気に伴う場合
- 心房中隔欠損症などの先天性心疾患
- 肺高血圧症
- 虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)
- 心筋症
- 心臓手術やカテーテル治療後の影響
3. 意味と対応
- 完全右脚ブロック:心電図上の基準を満たすはっきりした右脚ブロック
- 不完全右脚ブロック:右脚ブロックのパターンが軽度で、健常者にもよく見られる
多くの場合、症状がなければ経過観察で済みますが、以下の場合は精査が勧められます。
- 胸痛や息切れがある
- 不整脈や失神の既往がある
- 心臓の形や機能に異常がある可能性がある(心エコー検査で確認)
4. 次のステップ
- 自覚症状がなく、健診で初めて指摘された場合 → 循環器内科で心エコーを行い、心臓の構造に異常がないか確認
- 症状がある場合や既往歴がある場合 → 必要に応じて運動負荷心電図や心臓MRIなど追加検査
まとめ
右脚ブロックは、健診で見つかっても必ずしも危険なものではありませんが、背景に心疾患が隠れていることもあります。
まずは一度、循環器内科での精査を受けておくと安心です。
以上がChatの回答でした。多くの場合右脚ブロックでは受診する必要はありませんが、説明のように心臓の基礎疾患や何らかの心臓に関連した症状画ある場合には精査は必要です。また、前年の健診で心電図の異常はないのに初めて右脚ブロックが指摘された場合には精査を行った方がよいでしょう。
質問2. 健診の心電図で「1度房室ブロック」を指摘されました。
Chatの回答:
健診で指摘された「1度房室ブロック」は、心臓の電気信号が心房から心室へ伝わるのに通常より少し時間がかかっている状態です。
1. どういう状態か
心臓の電気の流れは
洞結節 → 心房 → 房室結節 → 心室
という経路をたどります。
1度房室ブロックでは、この房室結節での伝わりが少し遅くなるため、心電図の「PR間隔」が延びます。
ただし、すべての信号は心室まで届いているため、脈が抜けることはありません。
2. 原因
- 健康な人にも見られる生理的な変化(特にスポーツをしている方や迷走神経が優位な方)
- 加齢に伴う伝導系の変化
- 心筋症、虚血性心疾患、心筋炎などの心疾患
- 電解質異常(高カリウム血症など)
- 一部の薬の影響(β遮断薬、カルシウム拮抗薬、ジギタリスなど)
3. 意味と予後
- 多くの場合は無症状で、予後も良好
- 進行して2度や3度房室ブロックになるのはまれですが、心疾患や薬の影響がある場合は注意
- 心筋の病気や薬物影響が背景にないか確認が必要
4. 受診と検査の目安
- 症状がなければ、循環器内科での心エコーや経過観察で十分なことが多い
- 胸痛、息切れ、失神、極端な徐脈などがあれば早めに受診
- 薬を服用している場合は主治医に報告し、心拍数や伝導への影響を確認
5. あなたが今できること
- 健診結果と心電図コピーを持って循環器内科で相談
- 現在服用中の薬がある場合は必ず伝える
- 定期的な健診や心電図で経過観察
- 動悸・ふらつき・失神が出たらすぐ受診
まとめ
1度房室ブロックは多くの場合は心配のない所見ですが、背景に病気や薬の影響が隠れていることもあるため、一度循環器内科で評価してもらい、年1回程度の経過観察がおすすめです。
以上がChatの回答でした。この答え方だと、専門医に診てもらった方がよいのかと心配する人もいるかもしれません。心電図異常以外に何らかの心臓と思われる所見や関連する症状があれば受診がよいと思います。それ以外の場合には次年度の健診まで経過観察でよいでしょう。
質問3. 健診の心電図で「左室高電位」を指摘されました。
Chatの回答:健診で心電図に記載された「左室高電位」とは、左心室(心臓のメインポンプ部分)の筋肉が厚くなっている可能性を示す所見のひとつです。心電図では、左室から出る電気信号が強く(=電位が高く)出ることがあり、それを「左室高電位」と表現します。
主な意味
- 左室肥大(LVH)を疑うサイン
高血圧や心臓弁膜症(大動脈弁狭窄など)、肥大型心筋症などで左心室が肥大すると、心電図上「左室高電位」として現れることがあります。 - 体格や個人差の影響も大きい
やせ型の人や胸郭の形によっても電位が高めに出ることがあり、必ずしも病的とは限りません。
注意点
- 健診心電図だけでは診断は確定しません。
「左室高電位」はあくまで「可能性がある」という所見名です。 - 実際に左心室が肥大しているかどうかを確認するには、**心エコー(心臓超音波検査)**が有用です。
- 背景に高血圧や心臓弁膜症がある場合は特に精査が勧められます。
どうすればよいか
- 健診結果をもとに、かかりつけ医や循環器内科で相談する。
- 必要に応じて心エコーや血液検査を行い、本当に心筋肥大があるかを確認する。
- 高血圧や脂質異常などの生活習慣病がある場合は、しっかり管理することが大切です。
👉 まとめると、「左室高電位」は心臓の左心室に負担がかかっている可能性を示すサインですが、健診心電図だけで病気と決めつけるものではなく、体格差でもよく見られます。必要なら心エコーなどの精密検査を受けて確認するのが安心です。
以上がChatの回答になります。左室高電位は必ずしも異常ではありませんが、これは専門医の判断は1回は必要でしょう。1回調べてもらい問題なければ毎年ひっかかっても同じ所見であれば精査を省くことができます。